働き方改革でも必須アイテム:見える化により人の役割を再考しよう

(2022/1/21更新しました)

働き方改革とは、人の役割を再考することです。

AI・ロボットなどのテクノロジーの進化により、人の役割は 確実に変わります。

見える化は、人がやること・AI/ロボットがやることを 分けることができます
そして、人が得意とする分野を特定し、人材育成をすることができます


働き方改革、長時間労働ばかりが取り上げられた印象ありませんか?

そして、労働時間ばかりが注視されて、働き方が何も変わっていないのに 残業時間が制限されていると思いませんか?

これでは、「働き方改革って何?」「どこが変わったの?」と思いますよね。

働き方改革に悪い印象を持っている方 多いと思います。

これから、AI・ロボットなどのテクノロジーにより 人の働き方は 確実に変わります。
従来から行ってきた人の作業は代替され、人しかできない分野へ 労働の質が変わります。

労働の質が変われば、従来の組織の定義が変わり、多様な働き方を選択できるようになります。

また、テクノロジーの進化は、体力・身体能力を補います。
アシストスーツも 実用化の段階になりました。

つまり、多様な人材が、働けるようになります。

多様な人材が多様に働く、働き方改革の本当の意義です。

とはいっても、どんな世界なの? と思いますよね。

新型コロナの影響で、無理やりテレワークなどへの移行が進みました。

また、一部の企業では アルムナイ(自社退職者の活用)も始まりました。
副職OKの企業も増えました。

テレワークなどの在宅勤務も副業も、働き方改革で議論されていたことです。
もう普通に経験していることになりましたよね。

一方で、パンデミックが起こればやれるんだという皮肉な事例にもなりました。

テクノジーの進化は、コロナ禍でも進んでいます。
じわじわと浸透していますが、いずれ 活用できないビジネスには明日はないでしょう。

ビジネスの場合、パンデミックになってからでは遅いです。
ビジネス自体がパンデミックになる前に、自らが変わる必要があります。

そのために必要なことが 働き方改革です。

ビジネスにおける働き方改革は、従来よりも付加価値を高まるように働き方を変えることです。
そして結果として、時短(効率化)にすることです。

こうして考えると、働き方改革に真剣に取り組むこと 必要だと思いますよね。

今回は、働き方改革を行う上で武器となる見える化の必要性と、そして その際の見える化の手順について、私なりの考えを紹介します。

なぜ見える化が必要か

最近、日産の最新工場がTVで紹介されていました。
熟練工でしかできなかった作業を ロボットが行っています。

熟練工でさえ代替可能、工場に人がいなくなるのも もう間もなくです。

犬が工場の番人になっている風刺画を見たことありませんか?
不審者の侵入を、つまり人が入ってくるのを防いでいる絵です。

AI・ロボットとの共存、考えていく時期になっています。
役割分担の再考です。

見える化は、そのために必須のアイテムになります。

見える化によって、行われている業務を あぶり出すことができます

そして、どこを AI・ロボットに任せるのか、検討することができます

AI・ロボットは、どんどん進化します。
任せる範囲は、徐々に増えていくことでしょう。

併せて、ビジネスモデルも 変更していく必要があります。
人の役割が変わるので、当然なことだと思います。

ビジネスモデルも、見える化のひとつです。
お客様視点・収益の視点から見た見える化手法です。

一方で、人しかできない分野 専門能力の高度化が必要です。

そのための能力開発 重要になりますよね。
見える化で、必要な能力をあぶり出すことができます

ビジネスの場で 見える化が活躍できる範囲は、今後 更に拡がると思います

見える化の手順

手順としては、以下になると考えています。

  1. 現行業務フロー作成
  2. 各業務の付加価値判定
  3. 役割分担判定
  4. 必要な能力判定と人材開発
  5. 役割分担の見直しと新側業務フロー作成・展開

今回は、各手順のポイントとなる視点について、概要を紹介いたします。
フレームワーク をイメージできると思います。

現行業務フロー作成

業務フローを作成することが 基本です。

そもそも業務の役割分担を検討するために行います。
業務を描かなければ、検討もできません。

業務フローの作成方法については、以前の投稿を参照ください。
(下に投稿記事記載します)

尚、RPAの導入も不可避だと思います。
その場合には、第4階層まで落とす必要があります

業務フローの階層については、以前の投稿を参照ください。
(下に投稿記事記載します)

各業務の付加価値判定

業務にどれだけの付加価値があるのか 判断することになります。

単純に、情報を加工しているだけでは 作業です。
作業は 代替できます。

最低限の判定基準として、以下3つ挙げます。

  • アウトプットの質
  • 人の関与度合い
  • 人の関与度の質

役割分担判定

最低限、以下 4つに分ける必要があると考えます。

  • 現時点の技術で代替できるもの
  • 自ら開発し、代替するもの
  • 代替技術を待つもの
  • 人がやるもの

人がやるものは、人しかできないものを選択することです。

必要な能力判定と人材開発

各業務の付加価値判定で、人の関与度の質がわかっています。
そして、役割分担判定で、当面 人がやるものを決めました。

それに基づき、必要な能力を体系的にまとめます。
そして、能力開発計画に落とし込み、教育プログラムを作ります

実際の教育そのものは、組織内で全てを準備する必要はないと思います。
今では、リカレント教育を実施しているビジネスがたくさんあります。

それらを活用すれば、早くて安く始めることができます。

役割分担の見直しと新側業務フロー作成・展開

分担を見直した後の新側業務フローを作成します。

そして、展開・周知徹底を図ることです。

最初は、混乱も発生します。
それでも、貫くことです。

最初に戸惑うのは、人であれば当然です。
それでも、人には 柔軟性があります。

やがては、さらなる工夫を考えるようになります。


AI・ロボットは、日進月歩で進化します。
定期的に見直しが必要です。

特に、役割分担で「代替技術を待つ」にした場合は、市場をウォッチすることです。

また今回は、 既存のビジョン・戦略・ビジネスモデルを前提として 手順を紹介しました。

実際には、ビジョン・戦略・ビジネスモデルが変わることもあるでしょう。
抜本的に、業務フローから見直すことも 発生すると思います。

その場合でも、実施する手順は同じだと考えています。

まとめ

2035年に向けて、働き方は 抜本的に改革されます。 
AI・ロボットなどのテクノロジーの進化により、人の作業は代替されます。

今回は、働き方改革における 見える化の必要性・そして見える化の手順について、私なりの見解を紹介しました。

見える化は、必須のアイテムです。
見える化によって、行われている業務を あぶり出すことができます

そして、どこを AI・ロボットに任せるのか、検討することができます
また、人しかできない分野で必要とされる専門能力 あぶり出すことができます

また、見える化の手順として、以下紹介しました。

見える化の手順

  • 現行業務フロー作成
  • 各業務の付加価値判定
  • 役割分担判定
  • 必要な能力判定と人材開発
  • 役割分担の見直しと新側業務フロー作成・展開

テクノロジーは、すざましいスピードで進化しています。
テクノロジーを活用できないビジネスに 明日はないでしょう。

ビジネスの場合、パンデミックになってからでは遅いです。
ビジネス自体がパンデミックになる前に、自らが変わる必要があります。

労働時間ありきではない、真の働き方改革を行うこと 大切なことだと思います

参考投稿記事:見える化の基本は 業務フロー図!ビジネスシーンで活用できる書き方のコツ

参考投稿記事:適用範囲が広い!業務フロー図は万能ツール