87歳の親を大型施設に連れて行って実感!便利さが不便に、買い物ができない

87歳の高齢者。

一緒に、大型施設に行ってきました。

同じ視点で回ると、できないことだらけなんです。

要介護1・87歳の母親との同居が始まって約2ヶ月。

「この近くに大型施設があるんだって」

どうやら 同居が決まってから、デーサービスの人とかに いろいろ情報を仕入れていたようです。

知っている情報は、

  • とても大きい施設で なんでも売っている
  • 映画館がある
  • 駅から直接つながっている
  • 食べる店も たくさん入っている

さっき言ったことは すぐ忘れてしまうのに、意外と 自分が得をすることは 覚えているんですよね。

ちなみに大型施設は、イオンモールです。

ほぼ特徴 捉えていますよね

で、連れて行けアピールです。

私の方からは、

  • クルマで10分ぐらい近い場所にあること
  • あなたが今まで行っていた店の10倍ぐらいは広いこと
  • あなたの足では、全部回ることはできないこと
  • 何か目的がないと、ただ歩くだけになってしまうこと

を事前に伝えておきました。

そして、先日さっそく連れていきました。

以下、やりとりを記載します。

入った瞬間に 広さにびっくり。でも 場違い感も

クルマは映画館にすぐ行けるフロアで駐車。

入ったら、右にも左にも店がずっと広がる空間です。

私でも、オープンして初めて行った時には びっくりしています。

87歳で初めて経験しているので、当然の反応ですよね。

それと同時に、場違い感を感じたと思います。

「若い人が多いね」

イオンモール、比較的 若い世代が多いですよね。

平日だと 結構高齢者いるのですが、その日に限って ほとんど見かけない状況だったこともあります。

映画館を見学。でも ひとりでは無理と感じる

最初に案内したのは 映画館。

リクエストがあった場所です。

でも、昔のように宣伝ポスターとか掲示されていません。

ディスプレイに、タイトルと時間が表示されているだけ。

チケット購入は、無人。

自分で、タッチパネル操作です。

87歳の婆さんには、ハードル高すぎますよね。

無理と判断したのでしょう。

「食べることろはないのか?」

早々に次の場所へ。

レストラン街を見学。でも タッチパネルに引く

映画館の隣が、レストラン街です。

昼食後に行っているので、見学だけです。

ひとつひとつの店 紹介して行ったのですが、ノリが悪い。

どうやら店の入り口にあるタッチパネルが 気になったようです。

登録しておくと時間がきたら教えてくれる便利なものです。

でも、87歳の婆さんには 無理ですよね。

「他には食べるところはないのか?」

他の階へ移動です。

フードコートを見学。でも 空間に引く

ほぼ各階に 食べるところありますよね。

1つ階を下がって、フードコートへ。

真ん中に自由席がいっぱいあって、周りに10軒以上飲食店があります。

ひとつひとつの店 紹介して行ったのですが、ここでもノリが悪い。

この世代、屋台のように思っちゃうのですよね。

要は、落ち着かないのです。

「他には食べるところはないのか?」

「あるけど、また下の階へ移動だよ」

「これ以上の移動は いらない」

もう、疲れてきちゃったんですよね。

駐車場につながる階に戻ることに。

本屋に連れていく。でも 決められない

私が楽器店を見たいこともあって、本屋に連れていきました。

本屋ならば、見るものもあるだろうと思ってです。

戻ってくると、手帳を探しています。

手帳ならば、書くという作業が発生します。

ボケ防止にもなるので、一緒に探していました。

でも

「たくさんありすぎて、選べない」

これで、終わりです。

ちなみに、施設にいた時間は 1時間。

そのうち10分ぐらいは、休憩しています。

なので、50分ぐらいは歩いたということになります。

でも、全体の10%も見ていないのですよね。

行った感想を聞いたところ

「運動にはなるね」

87歳の婆さんには、購入(消費)する場所ではないということです。

私自身も 同じ視点で歩いてきました。

例えば、各階の案内も 大型ディスプレイのタッチ操作です。

87歳の婆さんは、買いたいものがあっても 対象の店を探せないのです。

多分、また行きたいとは言わないでしょう。

確かに、便利な世の中になりました。

一方では、一部の人には 大きな不便になる。 

そんなことを実感した1日でした。