効率化目標は1/2!既存プロセスの抜本的再構築のコツ

あなたの組織の業務プロセス 本当に効率的でしょうか?
- ルーチンワークを毎回手作りしている
- 手待ちがいっぱい
- 明文化されていないプロセスが多くある(属人化している)
挙げれば、もっと出てくると思います。
それらに対して、日々改善を行っていますか?
私の経験から言うと、5年以上変わっていなければ 業務プロセスを見える化するだけで 2割は効率化できます。
でも、この方法だと既存の延長線上なんですよね。
では、1/2にしようとしたら どうしますか?
既存のやり方では、絶対に無理です。
全く異なるプロセスを考える必要がありますよね。
今回は、既存プロセスの抜本的再構築を進めるにあたっての基本的な考え方・コツについて 紹介したいと思います。
私自身が、実際に1/2に効率化した経験に基づいています。
目次
業務プロセスの再構築とは?
業務プロセスの抜本的再構築とは、いわゆるBPR:ビジネスプロセス・リエンジニアリングです。
2000年代に流行ったビジネス手法ですね。
私自身も、その頃実践していた手法です。
リエンジニアリングになっていますが、私はリデザインだと考えています。
リデザインなので、全てを根底から考え直すこと
全ての前提条件を取り払い、トレードオフに挑戦することです。
組織は、業務プロセスの集まりで できています。
お客様への価値を最大化するために 必要かつ優れたプロセスが求められますよね。
その上で、1/2といった高い目標を達成する。
だからこそ、業務プロセスの再構築は 競争優位になります。
で、この際に必須になるのが「デジタル技術」なのです。
なぜデジタル技術なのか?
人間の労働の特徴って、時間制約がある・やるのが遅い・ミスもある ですよね。
逆にデジタルの特徴は、24時間稼働できる・1秒もかからない・ミスしない です。
デジタルは、人間のできないことを完全に補完してくれます。
単純に労働時間で見れば、人が8時間仕事をした後の16時間仕事をしてくれるのです。
人の8時間の仕事も、デジタルを使えば ミスによる手戻りもなく 更に生産性上がりますよね。
ちょっとだけ昔を振り返ってみてください。
30年以上前までは、全ての書類 紙に書いていましたよね。
今、その時に戻れますか。
もはや デジタル前提のプロセスしかあり得ないのです。
さて、あなたの組織はどれぐらいデジタル化されていますか?
- 個人ベースでは、Excelなどを使っている
- 組織としては、基幹系のデーターベースを使っている
このレベルであれば、1/2は十分可能です。
私が勤めていた大企業でも、2000年当時は こんなレベルです。
それでも、1/2を達成できたのですから。
どうやって既存プロセスの再構築をやるの?
詳細を書くと書籍レベルになってしまうので、今回はエッセンスだけ書きます。
簡単に言うと
- 現状のプロセスを見える化し共有する
- あるべき姿とのギャップを把握する
- 新たなプロセスをデジタルを使って構築する
いわゆる問題解決手法と同じです。
今回は、実施する際のコツとして 3つ挙げます。
- デジタルに載せることを前提とする(デジタル正)
- 全体最適で実施する
- できるところから とっととやる
こちらは少し補足したいと思います。
デジタルに載せることを前提とする(デジタル正)
「我が社の業務プロセスは特殊で、それが競争優位である」
やろうとすると、大体 こういう意見でます。
でも、これ本当って いつも思います。
結局ホワイトカラーの仕事って、情報を扱っているだけなんですよね。
上流工程から下流工程に向かって、情報が追加されていくだけ。
私自身は、会社時代は 全く異なる部門で実務をしています。
いろいろな会社も見てきました。
データ・情報という点から見れば、どこも同じようなものです。
もちろん付加価値の高いプロセスもあります。
でも、こういう業務は 情報ではなくって 人を相手にするものがほとんどなんですよね。
逆に言えば、人相手以外は 全てデジタル化できるということです。
全体最適で実施する
- 組織は、業務プロセスの集まりであること
- お客様への価値を最大化するために 必要かつ優れたプロセスを考えること
上記に述べました。
お客様への価値を最大化するとは、そもそも全社のビジョン・ビジネスモデルが元ですよね。
全社のビジョン・ビジネスモデルの視点から考える
基本的には、全体最適になるはずです。
ここで注意するのは、各部門・各部署のビジョン・ビジネスモデルです。
各部門・各部署のビジョン・ビジネスモデルは、全社のビジョン・ビジネスモデルからブレークダウンされているのが基本です。
でも、実際は 各部門・各部署の都合も含まれていることが多いのですよね。
こちらを視点の中心にすると、部分最適になってしまいます。
一方で、各部門・各部署独自のビジョン・ビジネスモデルもあります。
独自部分はさらに尖らせ、共通部分は全体最適にするのが最適だと考えています。
できるところから とっととやる
こう書くと、簡単なところから始めることを推奨していると思いますよね。
そうではありません。
組織で もっともメインの仕事をターゲットにすることです。
その中で、できるところから とっととやることです。
メインの仕事で実施すれば、当然効果が大きいです。
そして、そこが変われば もっとも効果的に人の意識を変えることができます。
業務の再構築には、痛みが伴います。
また、人は 変わることに抵抗感があります。
人の意識を変えていくこと、一番重要なことだと思っています。
業務の再構築は、5年スパンの長丁場になることが ほとんどです。
とっとと始め成果を出していく。
成果が出れば、人の意識も変わってきます。
まとめ
今回は、私の経験をもとに 既存プロセスの再構築を進めるにあたっての基本的な考え方・コツについて 紹介しました。
組織は、業務プロセスの集まりでできています。
そして、お客様への価値を最大化するために必要かつ優れたプロセスを実現することが重要です。
大きな目標を立てれば、従来の延長線上では実現できません。
1/2といった大きな目標を立てて、既存の業務を破壊しましょう。
そして、生産性を上げて もっと付加価値の高い楽しい仕事に注力できれば、さらに良い循環が生まれると思います。