デジタルを成功させるために!IT部門とユーザー部門をつなぐ情報化リーダーを育てる方法とは
IT部門の人は、ユーザー部門の業務を知りません。
ユーザー部門の人は、ITでできることがわかりません。
デジタル化を成功させるためには、両者をつなぐ人材が必要なのです。
昔は、高度情報処理技術者として 上級システムアドミニストレータというのがありました。
利用者側において、業務の中でどのように情報技術を活用すべきかについて判断するために必要な知識・技能をもち、情報化リーダーとして業務改革・改善を推進する者(情報処理推進機構の資料より引用)と定義されていました。
デジタル化にあたって、とても重要な役目を担う人だと思いませんか?
私自身も、上級システムアドミニストレータを持っています。
なくなっちゃたのは、とても残念です。
資格は無くなってしまいましたが、今でも重要な役目であることには 変わりがありません。
デジタル化を成功させるためには、ユーザー部門で情報化リーダーとなる人材が必要だからです。
では、こうした人材を育成するには どうしたら良いか?
これが、今回のテーマです。
私自身の経験を元に、2つの方法を紹介したいと思います。
IT部門の人材をユーザー部門に異動させる
私の元会社でも、ずいぶん昔ですが 実際に実施した施策です。
ユーザー部門のIT化を 近くでサポートするために実施されました。
この結果は、90%以上失敗です。
理由は、サポートのための異動なので 各ユーザー部門の間接部署の所属になりますよね。
異動した本人も サポートが業務だと思っています。
これでは、ユーザー部門の業務を覚えることはありません。
ユーザー部門の業務を知らなければ、IT部門につなぐことはできないのです。
元会社では、5年ぐらいで中止になったと記憶しています。
一方で、10%弱ぐらいは 成功しています。
それは、一度 ユーザー部門の直接部署に配属しているのですよね。
一旦は、ユーザーの業務を実際にやっているのです。
「こんなことやるために異動したんじゃないんだけど」
当時は、こんな小言も聞いたこともあります。
でも、10年ぐらいして再会したら その部署の情報化リーダーになっているのです。
- 実務を知っている
- ITも知っている
貴重な存在になりますよね。
なので、IT部門の人材をユーザー部門に異動させる方法を取る場合は 「実務を実際にやらせる」ことが 最も重要なポイントだと思います。
ユーザー部門で情報化リーダーを育てる
ユーザー部門で、システムメンバーとしてアサインすることって葛藤があるのですよね。
ユーザー部門の花形業務は、やはり直接業務です。
なので、なかなか踏み切れないのだと思います。
選んだ人の人事考課の問題もありますよね、比較が難しいです。
でも、ある程度長いスパンで 会社・自部署の利益を考えた時 どうなのでしょうか?
特に、今は常に変化が必要です。
そして、変化には デジタル必要ですよね。
少し、私の経験をお話しします。
私自身は、ユーザー部門で情報化リーダーになっています。
きっかけは、当時の上司が「ITを使ってこんなことができたらなあ」と言った一言です。
すぐ手を挙げて、ひとりで とっとと始めました。
30代前半のことです。
当時、システム化するための技術って 最先端のビジネス技術でもあったのですよね。
例えば、問題を体系的・構造的に捉える
システム思考の一つです。
SWOT分析・コアコンピタンスなども システム化で分析・解析するツールのひとつです。
いろいろなことを 吸収しました。
私の知識・ノウハウの礎は、ほぼ この時代にできています。
また、並行して 実務もやっています。
実務のアイデアならば、1日に何件出たか覚えていないほどです。
そして、その中から やりたいことをやってきました。
ビジネスモデルでは、当時の会社方針に貢献していますし 世界で賞も取っています。
ブランド戦略も ありますね。
結果としては、所属していた部署に 十分 利益をもたらしています。
これらが実現できたのは、実務を熟知しているからです。
ITって、結局はツールですよね。
どんなツールが必要なのかは、実務を知っているからこそ 出てくるのです。
私は、ユーザー部門でシステム化リーダーを育てることを オススメします。
まとめ
IT部門の人は、ユーザー部門の業務を知りません。
ユーザー部門の人は、ITでできることがわかりません。
デジタル化を成功させるためには、両者をつなぐ人材が必要なのです。
では、こうした人材を育成するには どうしたら良いか?
これが、今回のテーマでした。
方法として、2つ紹介しました。
- IT部門の人材をユーザー部門に異動させる
- ユーザー部門で 情報化リーダーを育てる
私は、ユーザー部門で 情報化リーダーを育てることを オススメします。