プロジェクトマネジメントで最も重要!人を動かすには
プロジェクトマネジメントというと構想・計画・進捗管理を思い出しませんか?
プロジェクトマネジメントの書籍も、これらの手法が書いてあるものが ほとんどです。
もちろん、これら手法は 必要です。
でも、私が考える一番重要なことは「人を動かす」ことなのです。
プロジェクトって、人の集まりですよね。
人って、それぞれ置かれている環境が違います。
環境が違えば、考え方も異なりますよね。
そんな様々な考えを持った人たちが集まり、成果を出していく。
プロジェクトって、常に生き物なのです。
そもそもマネジメントという言葉は、日本では「管理」と訳しますよね。
マネージャー = 管理者です。
労働基準法でも「管理・監督する人」という表現が使われています。
私自身は、ものすごく違和感を感じています。
人って、管理されること はっきり言って嫌いですよね。
嫌いな人と毎日接する。
仕事なんて、楽しくなるわけがないと思います。
私のマネージャーの定義は、「ある方向に導く人」です。
導く人、つまりリーダーを指しています。
私自身の会社時代の肩書は、プロジェクトマネージャーです。
でも、この肩書を使うことはありませんでした。
ずっと、プロジェクトリーダーです。
では、20年以上のプロジェクトリーダーの経験から 「人を動かす」について 3つ紹介したいと思います。
人は目標では動かない。ビジョンを示せ
プロジェクトには、目標がありますよね。
- 業務改善ならば、2万時間の口数低減。
- コスト削減ならば、20%以上
- 売り上げアップならば、○億円
これを聞いて、ピンときますか?
多分、なんとなく他人事で「ふーん」と思うぐらいだと思います。
これで、「さあ、やろうぜ」って言っても モチベーション上がらないですよね。
人は、目標では動かないのです。
では、何を示すか。
それは、ビジョンです。
これができたら、こんなに仕事が変わって楽しくやれるようになる。
これならば、モチベーション上がりますよね。
ビジョンには、共感が伴うからです。
要は、メンバーが参加したくなるようなプロジェクト後の姿を示すことです。
私自身は、壮大なビジョンを持ってプロジェクトを始めることが多いです。
一方で、ビジョンを示す時は 控えめに話をしています。
ただ、以下の3つは 必ず織り込むようにしています。
- 当事者意識が芽生える
- 一緒に働いている仲間にも喜んでもらえる
- それができたら更に未来が良くなると感じる何かがある
2番目・3番目は、マズローの欲求段階説の承認欲求・自己実現欲求にあたりますよね。
チーム感を創り上げる
少なくても、ビジョンに共感したメンバーが集まりました。
次は、一緒にやる仲間という意識を創り上げることです。
人と人との空間を埋めると言ったイメージでしょうか。
プロジェクトメンバーって、大体 各部署の代表者で構成されることが 多いですよね。
それぞれの部署の利益代弁者みたいな感じです。
なので、プロジェクト初期は 結構空間が開いているのです。
私は、この空間を埋める方法は いくつもないと思っています。
私がやっていた方法は、ひとつ。
ビジョン達成のためには、どうしたら良いのか?
議論を、その方向に持っていくだけです。
論破したり、説得をしたりしても、空間は埋まりません。
かえって広がったりします。
メンバー自身が、気づき・納得する。
「ビジョンを達成するには、そうするしかないね。」
「自部署に持ち帰って、相談するよ・説得してみるよ。」
次の回で、「OK。それで行こう。」
こんなことが何回か起これば、一気に空間は縮まります。
私の経験では、だんだん
「この件は私に任せて。それ前提で議論を進めよう」
という会話が増えてきます。
チームになってきていると感じる瞬間です。
また、空間が縮まれば 自分ひとりだけの問題ではなくなってきます。
誰かが遅れれば、助け合うことも普通に行われます。
全てが、自分ごとになっていきます。
なので、進捗会議で 遅れたひとりを締め上げるなんてことは なくなるのです。
プロジェクトでできたこと・できなかったことを共有する
プロジェクトの最後のフェーズになります。
プロジェクトでできたこと・できなかったことを共有する場を設けます。
特に、できなかったこと。
当然メンバーだって、悔しいのです。
プロジェクトって、終われば解散ですよね。
でも、また次のプロジェクトは 必ず起きます。
その際に、プロジェクトメンバーの誰かが 次はやってくれるかもしれません。
次の誰かを動かす。
これも、人を動かすですよね。
こうして、つなげることによって ビジョンは達成できると考えています。
まとめ
プロジェクトマネジメントというと構想・計画・進捗管理を思い出しませんか?
でも、私が考える最も重要なことは「人を動かす」ことなのです。
今回は、20年以上のプロジェクトリーダーの経験から 「人を動かす」について 3つ紹介しました。
- 人は目標では動かない。ビジョンを示せ
- チーム感を創り上げる
- プロジェクトでできたこと・できなかったことを共有する
プロジェクトって、人の集まりですよね。
人って、それぞれ置かれている環境が違います。
環境が違えば、考え方も異なりますよね。
そんな様々な考えを持った人たちが集まり、成果を出していく。
プロジェクトって、常に生き物なのです。
だからこそ、面白いとも言えるんですよね。