多様性を力に!成功するプロジェクトメンバーの集め方とは

(2025/2/27 更新しました)
多様性が重要!
言われるようになってから、随分と経ちましたね。
あなたのプロジェクトに多様性ありますか?
実は、本当に効果があるのです。
新しいアイデアが次々と生まれ、プロジェクトに大きな推進力をもたらします。
今回は「多様性を力にするためのメンバー選出・チームビルディング・マネジメント」について紹介したいと思います。
実際に私自身が実践したプロジェクトの経験に基づいています。
多様性の力とは?基礎知識とその重要性
多様性の定義とプロジェクトへの影響
多様性とは、性別や年齢、国籍、バックグラウンドなど異なる属性を持つ人々が集まることを指します。
これに加え、性格やスキル・価値観のような個人特性の違いも含まれます。
日本のプロジェクトでは 日本人がメンバーになるケースの方が多いので、個人特性の違い=多様性を意味するのではないでしょうか。
以下では、この前提で紹介していきます。
プロジェクトにおいて多様性を取り入れることは、新しい視点やアイデアを生み出す上で非常に重要です。
さまざまな意見が交わることで 問題解決の推進力を向上するだけでなく、より柔軟で革新的なアプローチが可能になります。
チームにおける多様性のメリットとデメリット
多様性のあるチームは 多角的な視点を持つため、課題解決能力が高くなり 創造的なプロジェクトの実現が可能です。
特に新規事業や市場開拓の場面では、多様性が競争力の強化に直結します。
また、異なるスキルを持つメンバーがいることで、迅速な意思決定と事業推進が期待されます。
しかし一方で、個人特性の違いなどがコミュニケーション上の障壁となる可能性もあります。
これにより、意見のすれ違いや進捗の遅れが生じる場合があります。
そのため、多様性を活用するためには、信頼関係を構築し 共通ルールを整備する必要があります。
私が実施したプロジェクトにおける多様性の具体例
私自身の事例では、異なるタイプのエンジニアで構成されたプロジェクトで、個人の特性を統合することで 革新的なビジネスモデルを短期間で実現したことがあります。
エンジニアは、水平思考・垂直思考の横軸および独立型・調整型の縦軸で分けることができます。
この4つの区分に均等にメンバーがいることにより、新たなアイデアが次々と生み出され 実際の技術へと展開されていきました。
多様性の大切さを 最も実感したプロジェクトになっています。
多様性を活かしたメンバー選出のポイント

役割とスキルの明確化:異なる視点の集約
プロジェクトの成功には、まずメンバーの役割と必要なスキルを明確化することが不可欠です。
それぞれのメンバーがプロジェクト内で担うべき具体的な責任や活動を定義することで、チーム全体の推進力を向上させることが可能となります。
また、多様な視点を集約することは 創造性や問題解決能力を高めるために重要です。
そのため、専門知識や技術スキルに加え、異なる価値観を持つメンバーを選定することが効果的です。
異なるタイプの人材を適切に配置することで、プロジェクトの進行をより円滑にすることができます。
例えば 先ほどの私の事例では、水平思考・垂直思考のタイプを集めています。
簡単に説明すれば、水平思考は応用力、垂直思考は技術力ですよね。
新たな技術を使ってビジネスモデルを創ることが可能になるのです。
性格特性と経験を考慮する重要性
プロジェクトメンバーの選出時には、スキルだけでなく性格特性や経験も重要です。
一例として、新規事業ではリーダーシップを発揮できる人材や、論理的思考が得意でビジョンを共有できるメンバーが求められます。
異なる性格特性を持つメンバーをバランスよく組み合わせることで、柔軟性のある意思決定が可能になります。
また、これまでに似たような課題を経験したメンバーがいることで、不確実な状況でも適切な対応が期待できます。
プロジェクトを成功に導くには、スキルと個々の特性を総合的に考慮したメンバー構成がカギとなります。
さまざまな視点を持つ人材の選び方
多様な背景を持つ人材を取り入れることは、より豊かな成果を生むプロジェクトチームを構築する上で効果的です。
具体的には、従来の役割分担に縛られず、幅広い経験や独自の視点を持つ人材を選ぶことがポイントです。
「参加させるべき人」「参加させたら良い人」「参加させてはいけない人」という分類を参考に、メンバーを選出することも役立ちます。
特に、問題意識を持ちアイデアを積極的に出せる人や、異なる経験・経歴を持つ人材を含めると、多様性を活かした議論が促進され 革新的な成果に繋がります。
また、人は大きく4つのタイプに分かれます。
タイプ分析のツールとして、ハーマンモデルやDISC理論など いろいろなものがありますよね。
それらを活用して、多様なメンバー構成にすることも考慮すると良いです。
実際に私の事例では、ハーマンモデルでタイプ分析をしています。
柔軟なメンバー構成を可能にする工夫
プロジェクトの状況は常に変化するため、それに対応できる柔軟なメンバー構成を維持することが重要です。
一例として、プロジェクトの進行状況や目標に応じて必要な人材を追加、または入れ替える仕組みを取り入れることが挙げられます。
アイデアを出す構想段階・実際に運用を設計していく段階によって、必要とされるスキルと個々の特性も違ってきますよね。
このような工夫により、多様性を活かしたメンバー構成を実現し プロジェクトの推進力を向上させることが可能になります。
多様性を力に変えるためのチームビルディング

信頼関係構築のためのコミュニケーション戦略
プロジェクトを成功させるためには、プロジェクトの基盤となるチーム内の信頼関係を築くことが重要です。
特に、多様性を活かしたメンバー構成の場合 多様な視点や意見が飛び交うことになるため、それをポジティブな推進力に変えるには メンバー間での円滑なコミュニケーションが必要です。
信頼関係構築のポイントは、まず「相手の意見を尊重して傾聴すること」です。
これにより、各メンバーが自分の意見を発信しやすい環境を整備できます。
いわゆる「心理的安全」を確保することです。
さらに、定期的なミーティングなどの場を設けることで、多様なタイプのメンバーそれぞれが持つ特性や状況を把握することが可能になります。
こうしたコミュニケーションを通じて相互理解と信頼感を深めていくことが、プロジェクト全体の推進力を向上する大きな要因となります。
チームルール設定でダイバーシティを活かす方法
多様性を持つメンバーで構成されたチームが成功を収めるには、共通のルールを設定し それを全員が理解し 遵守することが必要です。
共通のチームルールは、メンバー間のフラストレーションや摩擦を抑え 多様性が統制の取れた力となるようにサポートします。
たとえば、意見を発言する際のルールとして「対話は建設的に行う」「相手を否定せず意見を受け入れる」などのガイドラインを作ることが効果的です。
ルールにより、お互いがリスペクトする状況を創り上げます。
共通の目的意識を持たせるリーダーの役割
多様なバックグラウンドや価値観を持つメンバーが集まると、個々のモチベーションや目標が異なることがあります。
その結果、プロジェクトの方向性が曖昧になり、推進力が落ちる可能性があります。
この課題を解決するためには、全メンバーが共通の目的意識を持つことが重要です。
プロジェクトリーダーが定期的に、プロジェクトの目標やビジョンをメンバーに語る場を設定することが有効です。
各メンバーがプロジェクトの目標やビジョンを共有し、その意義と自身の役割の関連性を認識する場を設けるとよいでしょう。
具体的には、「どのような成果を目指しているのか」「自分のスキルや経験がどのように貢献できるか」を話し合いの中で明確化することがポイントです。
多様性の課題と成功へのマネジメント
多様性から生じる意見の衝突を調整する方法
プロジェクトチームにおける多様性は、さまざまな視点や経験を活用することで推進力を向上する可能性を持っています。
しかし、その反面、異なる価値観や背景から意見の衝突が発生しやすくなる点も注意が必要です。
このような意見の対立を調整するためには、いくつかの重要なポイントがあります。
一つ目は、対話の場を設け メンバーが自由に意見を共有できる安全なコミュニケーション環境を作ることです。
ここで大切なのは、批判的な意見も否定せず お互いの違いを受け入れる姿勢を示すことです。
また、ファシリテーションスキルを活用し、メンバーの意見を適切に整理することも有効です。
たとえば、議論中に「目的に照らしてどの解決策が最適か」といった質問を提示することで、議論を論点に集中させることができます。
このような調整を行うことで、チーム全体の不和を防ぎ プロジェクトの円滑な進行を支援することができます。
多様性の中で一致点を見つけるリーダーの役割
多様性のあるプロジェクトチームを成功に導くには、リーダーが一致点を見つける役割を果たすことが非常に重要です。
リーダーは、メンバー間で異なる意見や価値観がある中で、共通の目標やビジョンに焦点を当て チームの結束を高める必要があります。
たとえば、チームビルディング活動を通じて、「私たちは何を達成するためにこのプロジェクトに取り組んでいるのか」を再確認し、個人の目的をチーム全体の目的に紐づける機会を作ることが有効です。
さらに、リーダーはプロジェクトの推進力を向上させるために、各メンバーの強みを理解し それを適切な役割に紐づけることにも配慮する必要があります。
こうした働きかけにより、プロジェクトにおける多様性のメリットを最大化しつつ チーム全体の一体感を育むことが可能となります。
メンバー全員で成果を分かち合うこと
成果が出た場合、どうしてもプロジェクトリーダーの方が目立ちます。
多様なバックグラウンドや価値観を持つメンバーは、それぞれ個々のモチベーションや目標があります。
プロジェクトの成果は、チーム全体の成果です。
メンバー個々の成果をリスペクトし、皆で祝福しましょう。
私が実践したプロジェクトの事例では、ビジネスモデルとしたのは 確かに私です。
一方で、技術を開発したエンジニアは、全社発表をしていますし社長賞をもらっています。
メンバー全員で祝福もしています。
まとめ
今回は「多様性を力にするためのメンバー選出・チームビルディング・マネジメント」について紹介しました。
比較的大きなプロジェクトが対象になると思います。
プロジェクトにおいて多様性を取り入れることは、新しい視点やアイデアを生み出す上で非常に重要です。