プロジェクトでWin-Winの関係を築く!実例から紐解く運営のポイントとは

(2023/11/21 更新しました)

Win-Winの関係を築き、相乗効果・シナジー効果を出そう!

よく使われるフレーズですよね。

組織が異なれば、お互いに利益相反することもあります。

このような状況下でWin-Winの関係を築くにはどうしたら良いか?

今回のテーマになります。

私自身の実例から紐解いて「プロジェクトの運営で大切にしていたこと」を紹介したいと思います。

シナジー効果のあるWin-Winの関係とは?

先ずは、定義について考えたいと思います。

お互いが切磋琢磨し合い、結果としてお互いが勝つ という定義でしょうか?

この定義では、結果が出るまでわからないことになります。

お互いが切磋琢磨し合い、お互いが勝つことを目指すことでしょうか?

こう定義すると、結果は Win-WInにならないのかもしれません。

なので、定義が難しいと思っています。

ピンとくる解説にも まだ出会ったことがありません。

また、関係を築くという観点から見たら どうでしょうか?

特に 会社が異なる場合、商売が前提になります。

また、価値観・風土・文化も異なります。

受注側・仕入れ先側という関係もあります。

Win-Winの関係を本当に築けるものなのか 疑問があると思います。

一方で、相乗効果・シナジー効果は 足し算を意味しています。

1+1=2以上の効果を出すことです。

通常、2つの組織が交われば、利益相反しない範囲で ものごとは決まります。

やりたいことが1であれば、1未満のどこかで決定されるものです。

相乗効果・シナジー効果を本当に出せるものなのか 疑問があると思います。

私自身の定義があいまいであり、本当にWin-Winの関係であったのか 自信があるわけではありません。

ただ、お互いが切磋琢磨し合い・お互いが勝つことを目指し・結果としてお互いが勝ったプロジェクトを経験しています。

ある分野の仕入れ先とのエンジニアリング・プロジェクトです。

ちなみに、このプロジェクトで企画・開発された技術は 今でも使われています。

そういう意味では、1+1=2以上の効果は 十分にあったということです。

今回は、その事例から「Win-Winの関係を築くために私自身が大切にしてきたこと」を 3つ紹介したいと思います。

  • オープンで実施すること
  • 対等で実施すること
  • 競争し切磋琢磨で実施すること

以下 順番に紹介しますが、先ずは 経験したプロジェクトのコアコンセプト・目的について 触れたいと思います。

プロジェクトのコアコンセプト・目的

コアコンセプトを ひとことで言えば、以下です。

デジタル社会に向けて、データでエンジニアリングをする

これだけだと何をやって良いのか わからないですよね。

そこで、プロジェクトの目的は 以下にしています。

データを基にしたエンジニアリングで 商品力を向上する

では、3つを順番に紹介します。

オープンで実施すること

「隔週の木曜午後から」開催日の決まりは、これだけです。

終わりの時間は決めていません。

出席者も自由です。

議題も決めていません。

それぞれが、その場で提示します。

お互いが2週間の成果を示し、議論をします。

議論は、成果から何ができるかを中心に実施します。

次につながるアイデアがないか も議論します。

基本的に、前へ進める議論しか実施しません。

そして、発言は自由です。

それともうひとつ、面白いネタ大歓迎です。

業界以外のネタでもOKです。

但し、技術はデータを基に話す。

例えば、こっちの方が商品力があるではなく なぜあるのかデータと合わせて話すことが必須です。

これらが私が決めた決まり・運営ルールです。

意図は、以下2つです。

  • 日頃の力関係は抜きにして、前向きに話しができる・やりたいことが話せる場にしたい
  • 面白くなければ参加しないので、面白いと思える場にしたい

最初は マネジャー層が発言することが多かったのですが、やがて皆が自由に発言するようになりました。

参加メンバーも、徐々に増えていきました。

木曜の午後は、定例会の日。

メンバー全員が、当然のこととしてスケジューリングしていました。

対等で実施すること

基本は、エンジニア同士の会議体です。

エンジニアリング(技術)の前では、全員が対等です。

受注側・仕入れ先という立場は 関係ありません。

議論も、1エンジニアとして対等に行います。

私自身も、次につながる何かを 必死で探します。

議題によっては、その道の専門家のようなものもあります。

それでも、各自いろいろな視点を持っています。

視点が異なれば「こういうことできるんじゃないか」違うアイデアも生まれます。

また、対等であれば 皆がアイデアを出し合います。

異なる視点は、連鎖を起こすものです。

実際に、プロジェクトの最後まで ネタが途切れることはありませんでした。

競争し切磋琢磨で実施すること

対等で実施することにも関係しますが、やはり競争は必要です。

エンジニア間の競争、保有技術の競争です。

隔週なので、2週間あります。

その間で検討した技術を お互い披露します。

当然、負けたという意識も生まれます。

これが 次につながります。

また、自主性も生まれます

私自身、私側のメンバーに これをしろと指示したことはありません。

当日まで、何を話すのか知らないことの方が多いです。

えっ、いつの間にこんなことしていたの? 驚愕すること 普通にあります。

競争による切磋琢磨で、技術は進化します

実際に、最後まで 進化し続けました。

プロジェクトが終わってから 成果となったものも たくさんあります。


4・5年続けたプロジェクトです。

このプロジェクトで生まれた成果は、今でも現役として残っています。

製品・サービス・プロセスとして、今も残っています。

また、最終的には、関係者100名を超えるプロジェクトになっています。

Win-Winの関係でプロジェクトを進めていたのか、それはわかりません。

ただ、お互いが果実を取ったことは 事実です。

結果として Win-Winの関係であった というのが正解なのかもしれません。

また、利害が異なる仕入れ先とのプロジェクトです。

信頼関係を築くこと 必須です。

ただ、信頼関係は、継続して初めて出来上がっていきます。

今回紹介した3つは、最後まで変えることなく継続しました。

Win-Winの関係の土台となったことは、間違いないと思います。

まとめ

Win-Winの関係を築き、相乗効果・シナジー効果を出そう!

よく使われるフレーズです。

会社・組織が異なれば、お互いに利益相反することもあります。

こういう状況の中で、

  • Win-Winの関係、本当に築けるものなのか?
  • そして、相乗効果、シナジー効果を本当に出せるものなのか?

今回のテーマでした。

私自身の定義があいまいであり、本当にWin-Winの関係であったのか 自信があるわけではありません。

ただ、お互いが切磋琢磨し合い・お互いが勝つことを目指し・結果としてお互いが勝ったプロジェクトを経験しています。

今回は、その事例から「Win-Winの関係を築くために私自身が大切にしてきたこと」を 3つ紹介しました。

オープンで実施すること

  • 前向きに話しができる・やりたいことが話せる場
  • 面白いと思える場
  • そのための決まり・運営ルール

対等で実施すること

  • 技術の前では対等、皆で議論する
  • 異なる視点で連鎖を起こす

③競争し切磋琢磨で実施すること

  • 技術を競争する
  • 負けたと認識することで次につながる
  • そして、自主的を大切にする

Win-Winの関係を目指して、私自身は プロジェクトを推進してきました。

ただ、実施中に Win-Winの関係になっていたのか よくわかりません。
結果として、Win-Winの関係であったというのは 事実です。

また、信頼関係を築く土台になったことも事実だと考えています。