ミッション・ビジョンを自分ごと化する!組織の活性化に必要な3つの見える化とは

自己変革する組織、大切ですよね。
自主的・自律的に臨機応変に動く現場、お客様の満足にもつながります。

全員参加型組織、理想だと思います。
でも、なかなか難しいのが 現実ですよね。

世代間のギャップもあると思います。

それでも、同じ方向に組織を動かすことはできるのではと思っています。


そもそも、組織化されると 組織の内向きに思考は動きます。
仲間ができると、仲間を守ろうとしますよね。

組織に配属されると帰属意識が生まれるものです。

内向きの思考は、どうしても部分最適に向きます。
組織の規模が大きくなれば、より顕著になっていきます。

いわゆる 組織の硬直化・官僚化ですよね。

そのために、組織再編や人事異動を行っていると思います。
組織の活性化の手段のひとつです。

でも、本当に 効果出ていますか?

また、世代間のギャップに悩まされている組織もあると思います。

「今どきの若い者は。。。」
「スマホばっかり見ていて。。。」

でもこれって、 自分たちが会社に入った頃 上の人たちから言われていたことですよね。

ただ単に、生まれ育った文化が違うだけです。
自分たちの価値感で見ているだけでは、ギャップは埋まりません。

さて、組織の活性化に効果がある手段として 何があるでしょうか?
そのひとつに、見える化があります。

見える化というのは、皆で共有するためのものです。
決して、文書化することだけではありません。

コミュニケーションツールのひとつなのです

ことばだけのコミュニケーションでは、一過性で終わることが多いですよね。
見える化は、議論の場を担保します。

また、見える化は 世代間のギャップも 埋めることができます。
皆で共有し 議論するということは、彼らの声も反映されます。

そして、見える化は、自主性を促します。
共有されれば、ひとりひとりが考えます。
自主性が芽生えれば、組織は活性化します。

やがて、組織の文化・風土に影響を与えることができます。

大企業のことを言っているのではありません。
スタートアップでもない限り、全ての規模のビジネスに 当てはまります。

今回は、組織を活性化するために 実践できる見える化について、私なりの考えを紹介したいと思います。

組織のミッション・ビジョンを共有し議論する

あなたのビジネスには、ミッション・ビジョン・戦略がありますよね。
各組織ごとのミッション・ビジョン・戦略も あると思います。

ただ単に 文書化・配布して 終わりにしていませんか?

確かに 見える化していると言えるのかもしれません。

でも、先ほど記載したように、見える化は コミュニケーションツールです。
皆で共有するためのものです。

共有しなければ、見える化した意味もありません。
単なる自己満足です。

そもそも配布された文書、読んでいますか?

私は、ほとんどで読んでいませんでした。
さっと目を通すぐらいです。

これでは、全然伝わらないですよね。

ミッション・ビジョン・戦略は、会社の方向そのものです。
あなたのビジネスで、伝えたい最も重要なことですよね。

それには、皆で共有することです。
一方的コミュニケーションでは、共有は生まれません。

共有するのに一番良い方法は、皆で議論することです。

ひとりひとりにどんなインパクトがあるか、皆で考えることです。
そして、ひとりひとりが自分ごと化することです。

特に、若い世代では 共有だけではなくて、共感も必要です。
共感だけではなく、共体験が必要と言われている時代です。

従来からのトップマネジメントが一方的に伝達する組織に、今の若い世代の人たちは しがみついたりしません。

さて、ミッション・ビジョン・戦略を ひとりひとりが自分ごと化するための手段があります。

手段としての3つの見える化について、次に紹介したいと思います。

  1. 基幹系業務を見える化する
  2. 個々人の役割を見える化する
  3. マネジメントを見える化する

基幹系業務を見える化する

業務標準が揃っている組織、そんなにないと思います。

人と人との引継ぎによって、業務廻っていませんか?
そして、徐々に業務は見えなくなっていく、悪循環ですよね。

また、業務 普通増えていきます。
何かトラブルがあった際、再発防止としてダブルチェックを追加する。
よくあるパターンです。

当然、やること増えますよね。

そして、業務は固定され、続いていきます。
やがて、業務の位置付けが、ぼんやりしてきます。

何のためにやっているのか、疑問も出てくるようになります。

では対策として、個々の業務標準を作成する。
いきなりやるのは、おススメできません。

先ずは、基幹系の業務を見える化すべきです。

組織は、相互依存によって成り立っています。
一番相互依存がある業務、基幹系業務です。
基幹系業務を見える化します。

見える化により、各組織の位置付けがわかります。
各組織が、どう関わり動いているのか 全体を把握することができます。

そうすると、個々人の立ち位置もわかるようになります
組織の中で、自分自身がどう関わっているかが わかります。

わかれば、人の意識 変わるものです。
意識が変われば、行動も変わります。

人間は工夫する生き物です。
自然と自主性も生まれてきます。

自分ごと化する準備も できあがります。

個々人の役割を見える化する

組織がどう動き、組織の中の自分の位置付け わかりました。
ここからが重要です。
次は、各個人の役割を考えてもらいましょう

マネジメントから、「あなたの役割はこうだ」一方的に押し付けてはいけません。
押し付けからは、反発しか生まれませんよね。
従うは、嫌々やるのと同じです。

組織の中で あなたは何ができるのか・何で貢献できるのか 考えてもらうのです。

そして、よく話し合いをしましょう。
組織の目標と各個人の役割・目標のすり合わせです。

特に、各個人の役割が、社会にどう貢献できているかの視点 大切です。

この際、自主的に考えたアイデアは、よほど組織の目標と合わない限り やってもらいましょう
個人のモチベーション高まります。

マネジメントを見える化する

自分が言ったことです。
採用されれば、当然 モチベーション上がります。

そして、自主的な取り組みを マネジメントはサポートします。

注意することは、マネジメントはコントロール(管理)ではないことです。
進捗管理は 当然重要ですが、あくまでサポートに徹するべきです。

また、ひとりひとりに合わせて サポートのレベルを柔軟に設計すべきです。

例えば、パレートの原則の2割の人は 放っておいてもやります。
はっきり言って、短い間隔でフォローされると ウザいものです。

こうしたマネジメント計画を、各個人とすり合わせて 見える化します

そして、絶対にやり遂げさせる覚悟で サポートすること 大切です。
困りごと、相談があれば、マネジメントは 全力でサポートすることです。

やりきったという実績は、個人の成長につながります。
自分自身は気付いていなくても、必ず次につながっていきます。

また、当然のことですが 称賛・評価も大切です。
組織として、透明性を持って 報いることです。


組織の活性化の前提として、3つの見える化について紹介しました。

「こんなの当然だよね」と思われた方、多いのかもしれません。
でも、意外とできていないのです。

では、マネジメント層に聞きます。

  • あなたの部下の業務、何をしているか説明できますか?
  • 一緒に 業務について、話し合いしていますか?
  • 人事考課のフィードバックの際に、部下の成長 きちんと説明できていますか?

組織を活性化させるためには、ミッション・ビジョン・戦略を ひとりひとりが自分ごと化することが
必要 と記載しました。

自分ごとにするには、自分の役割を認識する必要があります。
3つの見える化は、自主性を尊重し 成長しながら 自分の役割の認識する方法です。

時間は かかります。
長期的視点で、繰り返し実践する必要があります。

ただ、確実に、自主的・自律的な組織の文化・風土になっていきます

まとめ

自己変革する組織、大切ですよね。
自律的に臨機応変に動く最前線の現場、お客様の満足にもつながります。

今回は、組織を活性化するために 実践できる見える化について、私なりの考えを紹介しました。

まず最初に、組織のミッション・ビジョン・戦略を ひとりひとりが自分ごと化するために、共有し議論することを紹介しました。

そして、そのための手段として 3つの見える化について紹介しました。

3つの見える化

  • 基幹系業務を見える化する:個々人の立ち位置を理解してもらう
  • 個々人の役割を見える化する:各個人に役割を考えてもらう
  • マネジメントを見える化する:ひとりひとりに合わせた計画を考える

3つの見える化は、組織の中での各個人の役割を明確にします。

役割を理解することで、自主性を促します。
自主性が芽生えれば、組織は活性化します。

長期的視点で行えば、確実に 自主的・自律的な組織の文化・風土になっていきます

尚、基幹系の業務の見える化手法については、以下投稿を参照ください。

(2022/9/21 更新しました)

参考投稿記事:経営のスピードをあげる!ビジョン・戦略を組織に浸透するための方法