効率化の目標設定は1/2!大きな目標が既存プロセスを破壊する
組織は、業務プロセスの集まりでできています。
どんな組織でも、分担があり約束ごとがあって成り立っていますよね。
そうでなければ、毎回何から始めるの?になってしまいます。
業務プロセスは、組織を効率化するためのものと言い換えることができます。
ある意味、競争の差別化要因でもあります。
では、既存の業務プロセス 本当に効率的でしょうか?
- ルーチンワークを毎回手作りしている
- 手待ちがいっぱい
- 明文化されていないプロセスが多くある(属人化している)
私の経験から言うと、5年以上変わっていなければ 業務プロセスを見える化して共有すれば 2割は効率化できます。
でも、この方法だと既存の延長線上なんですよね。
では、1/2にしようとしたら どうしますか?
既存のやり方では、絶対に無理です。
全く異なるプロセスを考える必要があります。
まさに、既存プロセスの破壊ですよね。
今回は、私の経験をもとに 既存プロセスの再構築を進めるにあたっての基本的な考え方・指針について 紹介したいと思います。
目次
既存プロセスの再構築とは?
いわゆるBPR:ビジネスプロセス・リエンジニアリングです。
リエンジニアリングになっていますが、私はリデザインだと考えています。
リデザインなので、全てを根底から考え直すこと
全ての前提条件を取り払い、トレードオフに挑戦することです。
お客様への価値を最大化するために必要かつ優れたプロセスを考えることです。
そして、1/2といった大きな目標を達成することです。
で、この際に必須になるのがデジタル技術なのです。
なぜデジタル技術なのか?
人間の労働の特徴って、時間制約がある・やるのが遅い・ミスもあるですよね。
逆にデジタルの特徴は、24時間稼働できる・1秒もかからない・ミスしないです。
デジタルは、人間のできないことを完全に補完してくれます。
単純に労働時間から計算すれば、人が10時間仕事をした後の14時間仕事をしてくれるのです。
人の10時間もデジタルを使えば、ミスによる手戻りもなく更に生産性上がりますよね。
ちょっとだけ昔を振り返ってみてください。
30年以上前までは、全ての書類 紙に書いていましたよね。
今、その時に戻れますか。
もはや デジタル前提のプロセスしかあり得ないのです。
さて、あなたの組織はどれぐらいデジタル化されていますか?
Excel使っているぐらいならば(要は個人ベースで使っている)、1/2は十分可能です。
私が勤めていた大企業でも、当時は 1/2を達成できたのですから。
(元会社は、2000年代にBPRをやっています)
どうやって既存プロセスの再構築をやるの?
詳細を書くと書籍レベルになってしまうので、今回はエッセンスだけ書きます。
また、各投稿記事に書いているので そちらを参照ください。
簡単に言うと
- 現状のプロセスを見える化し共有する
- あるべき姿とのギャップを把握する
- 新たなプロセスをデジタルを使って構築する
いわゆる問題解決手法と同じです。
今回は、実施する際の指針として 3つ挙げます。
- デジタルに載せることを前提とする(デジタル正)
- 全体最適で実施する
- できるところから とっととやる
こちらは少し補足したいと思います。
デジタルに載せることを前提とする(デジタル正)
我が社の業務プロセスは特殊で、それが競争優位である
やろうとすると、大体 こういう意見でます。
でも、これ本当って いつも思います。
結局ホワイトカラーの仕事って、情報を扱っているだけなんですよね。
上流工程から下流工程に向かって、情報が追加されていくだけ。
私自身は、全く異なる部門で実務をしています。
いろいろな会社も見てきました。
データ・情報という点から見れば、どこも同じようなものです。
もちろん付加価値の高いプロセスもあります。
でも、こういう業務 情報ではなくって人を相手にするものがほとんどなんですよね。
逆に言えば、人相手以外は全てデジタル化できるということです。
全体最適で実施する
組織は、業務プロセスの集まりであること
お客様への価値を最大化するために必要かつ優れたプロセスを考えること
上記に述べました。
お客様への価値を最大化するとは、そもそも全社のビジョン・ビジネスモデルが元ですよね。
全社のビジョン・ビジネスモデルの視点から考える
基本的には、全体最適になるはずです。
ここで注意するのは、各部門・各部署のビジョン・ビジネスモデルです。
各部門・各部署のビジョン・ビジネスモデルは、全社のビジョン・ビジネスモデルからブレークダウンされているのが基本です。
でも、実際は 各部門・各部署の都合も含まれていることが多いのですよね。
こちらを視点の中心にすると、部分最適になってしまいます。
あくまで、全社視点から考えることが必要です
できるところから とっととやる
こう書くと、簡単なところから始めることを推奨していると思いますよね。
そうではありません。
組織で もっともメインの仕事をターゲットにすることです。
その中で、できるところから とっととやることです。
メインの仕事で実施すれば、当然効果が大きいです。
そして、そこが変われば もっとも効果的に人の意識を変えることができます。
業務の再構築には、痛みが伴います。
また、人は 変わることに抵抗感があります。
人の意識を変えていくこと、一番重要なことだと思っています。
業務の再構築は、5年スパンの長丁場になることが ほとんどです。
とっとと始め成果を出していく。
成果が出れば、人の意識も変わってきます。
まとめ
今回は、私の経験をもとに 既存プロセスの再構築を進めるにあたっての基本的な考え方・指針について 紹介しました。
組織は、業務プロセスの集まりでできています。
そして、お客様への価値を最大化するために必要かつ優れたプロセスを実現することが重要です。
大きな目標を立てれば、従来の延長線上では実現できません。
1/2といった大きな目標を立てて、既存の業務を破壊しましょう。
そして、生産性を上げて もっと付加価値の高い楽しい仕事に注力できれば、さらに良い循環が生まれると思います。