思いを実現する!ボトムアッププロジェクトの立ち上げ方法とは

(2025/4/22 更新しました)
「こんなアイデアを持っているんだけど、やってみたいなあ」
「こんな仕事ができたら、きっと楽しいよなあ」
あなたも、こんな思いを持っていませんか?
実は、自らの思いを実現する方法があります。
その方法が、ボトムアッププロジェクトです。
今回は「成功するためのボトムアッププロジェクトの立ち上げ方法」について紹介します。
私は在籍中、一つを除いて全てボトムアップでプロジェクトを立ち上げています。
しかも、官僚体質がはびこる大企業で。
その経験に基づいています。
ボトムアッププロジェクトの定義と必要性

ボトムアッププロジェクトの定義
ボトムアップアプローチは、現場から改革・変革を起こための方法ですよね。
ボトムアッププロジェクトを簡単に説明すると「現場主導で発案するプロジェクト」のことです。
現場のことは、現場が一番知っていますよね。
なので、大きなインパクトを生み出すこともできるのです。
例えば、あなたも普段の仕事の中で、
- もっとこうしたら良いのに
- 私ならこうするのに
思ったことありませんか?
これらを実現するのが、ボトムアッププロジェクトなのです。
ボトムアッププロジェクトの必要性
現在の組織、特に大きい企業の場合、業務が細分化されています。
トップ・ミドルマネジメントからは、個々の業務は 見えなくなっています。
また、トップ・ミドルマネジメントは 数年で異動しますよね。
現場を理解した頃には、異なる分野の人になってしまいます。
要は、組織の中で気づいているのは、あなただけなのかもしれないのです。
そして、その気づきは 組織に大きく貢献するものかもしれませんよね。
ボトムアッププロジェクトを躊躇する理由
一方で、ボトムアップでプロジェクトを起こすことに 躊躇する人もいると思います。
- どうせ自分の言うことなど聞いてもらえない
- わざわざ自分から言い出して 苦労することもない
- 一杯の抵抗を受けてまで なぜやらないといけないのか
これらは、もっともな意見です。
実は、実際に行動を起こすと、かなりの抵抗を受けます。
それでも、淡々と日々の業務を行うだけで、楽しいですか?
会社にいれば、一人ではできないリソースを使うこともできます。
それと、やっぱり「成功するやり方」ってあります。
「成功するやり方」がわかれば、やる気になりませんか?
以下に、その方法について記載します。
成功するための立ち上げ方法
今回は、重要な3つを紹介したいと思います。
- ステークホルダーとの関係構築
- 企画構想の挙げ方のポイント
- チームビルディング方法
今回は「立ち上げ方法」に限定していますので、立ち上げ以降については 他の投稿を参照ください。
ステークホルダーとの関係構築
一般的にプロジェクトのステークホルダーというと、自部署・関係部署のトップマネジメント層・ミドルマネジメント層が思いつきますよね。
それも大切な要素なのですが、ボトムアッププロジェクトの場合は以下の2つの順番で、関係構築することが必要です。
- 仲間を作る
- トップマネジメントから賛同を得る
トップダウンプロジェクトの場合、反対勢力は ほとんどいません。
というか、表立って反対はしませんよね。
一方、ボトムアッププロジェクトは、反対勢力・抵抗勢力が一杯います。
それも、面と向かってです。
仲間を作る
気づいたアイデアを、信頼できる仲間に相談します。
自部署だけではなく、関係部署も含めてです。
そして、アイデアをブラッシュアップしながら 仲間を増やしていきます。
突き抜けたアイデアほど、必ず仲間を見つけましょう。
仲間は、マネージャー層である必要はありません。
実務者・現場目線の人から 賛同者を増やします。
アイデアが突き抜けているほど 反対する人は多いです。
潰される前に、少しでも賛同者を増やすことに注力してください。
仲間がいれば、反対勢力の人も 権力だけで押さえ込むことはできなくなります。
トップマネジメントから賛同を得る
次に、賛同してくれるトップマネジメントとの関係を作ります。
自部署である必要はありません。
もっとも影響力が大きいトップマネジメントを巻き込むことです。
とはいえ、大きい会社ほど組織は官僚化しているので、自部署無視は難しいかもしれません。
その場合は、自部署で「こんな話しをしてきます」と概要を説明してから行くことです。
次項で説明する企画構想のポイントが押さえてあれば、話しに行く程度ならば 反対されることはないと思います。
例えば 私の事例では、デジタル技術を必要とするプロジェクトがありました。
なので、IT部門のトップマネジメントに 直接話しに行っています。
情報化予算を持っている「もっとも影響力が大きいトップマネジメント」ですよね。
自部署へは、内容については ほとんど話しをしていませんでした。
ちなみに、当時の私は マネージャー職ではありません。
一緒に参加した関係部署の仲間にはマネージャー職もいましたが、説明は私です。
私のキャラで許された面もありますが、当時は こんなこともできたのです。
そして、結果として賛同を得ました。
それどころか、IT部門のトップマネジメントでいる間 ずっと気にかけてくれていました。
このような状況になれば、他のステークホルダーとの関係も構築されていきますよね。
もっとも影響力が大きいトップマネジメントを巻き込みましょう。
但し、自部署にも目を向けた方が良いと思います。
今は、直談判は難しいと思いますので。
企画構想の挙げ方のポイント
アイデアだけを淡々と説明しても、現場を知らない人には 通じません。
突き抜けたアイデアだったとしても、そこは変わらないです。
要は、聞いている側が 頭の中でイメージが広がらないのです。
この対策としてもっとも有効な方法は、「組織のビジョン・戦略あるいはトップマネジメント層で話題になっていることに アイデアを結ぶつける」ことです。
冒頭は、組織のビジョン・戦略あるいはトップマネジメント層で話題になっていることから入ります。
そして、自らのアイデアがどう貢献するか説明するのです。
このストーリーに矛盾がなければ、マネジメント層で反対する・できる人は そんなにはいません。
特に、官僚組織ほど 効果があります。
例えば、私の事例をひとつ挙げます。
当時私の担当する技術領域で、競合他社に負けているのではないかと トップマネジメント層で話題になっていました。
当然、担当部署では守りに入りますよね。
数値並べて負けていないことを せっせと説明していました。
我々の企画資料の冒頭は、ある面では負けているという競合他社との比較から入っています。
ビジュアルに 左右にクルマを並べています。
そして、「商品力をあげるために○○というデジタル技術で解決したい」がストーリーです。
結果は 資料を説明し終わった直後に、決裁役員の「ぜひやってくれ」の一言で決定しました。
逆に即答すぎて面食らったのですが、即答の事実は その後の展開に大きく影響しました。
もはや 表立って反対できる人はいなくなりますよね。
ボトムアップアプローチだからといって、積み上げていたのではトップマネジメントには伝わりません。
企画構想は、トップダウンアプローチにすべきです。
チームビルディング方法
プロジェクトの立ち上げにあたってのメンバーは、前述した仲間で十分です。
ここでは、プロジェクト承認後の初期メンバーについて紹介します。
アイデアのレベルにもよりますので、2つに分けて記載します。
まずは、突き抜けたアイデアの場合です。
この場合は、最初は少人数で十分です。
立ち上げに協力してくれた仲間数名で、先ずは開始します。
また、通常 アジャイルでプロジェクトを進めることになります。
短時間集中型で集まり、さっさと試行することを優先します。
そして、数回廻したら 徐々にメンバーを増やしていきます。
一方で、アイデアが改善・改革レベルの場合は、きちっとプロジェクト体制を作るべきです。
関係する部署から実務メンバーをアサインし、組織図にします。
基本は、ウォーターフォール型のプロジェクト運営で、適切に成果を上げていきます。
まとめ
今回は、私自身の経験から「成功するためのボトムアッププロジェクトの立ち上げ方法」について紹介しました。
自らの思いを実現する方法が、ボトムアッププロジェクトです。
一方で、ボトムアッププロジェクトには、反対勢力・抵抗勢力が一杯います。
こうした性質を逆に利用することが大切だと考えています。
現場のことは 現場が一番知っています。
また、アイデアは現場に眠っていることが多いのです。
そして、ボトムアップアプローチこそが「最前線の改革・変革」を起こすことができると考えています。
さて、今回は「ボトムアッププロジェクトの立ち上げ方法」について紹介しましたが、その前に「自らの思いをアイデアにする」ことが重要ですよね。
以下の記事では「アイデア発想法」について紹介していますので、ぜひこちらの記事も併せて読んでみてください。
投稿記事:発想力爆上げ!シンプルにできる6つのアイデア発想法