ボトムアッププロジェクトを成功に導く!進め方の秘訣とは

(2025/4/25 更新しました)
ボトムアッププロジェクトは、現場から起こすものです。
特に 抜本的・本質的なアイデアほど、個人で始めるのには 躊躇するでしょう。
当然、抵抗も受けます。
でも、やり方次第で 成功に導くことは可能です。
それには、まず 一歩踏み出すことです。
私自身の在職中は、ほとんどのプロジェクトをボトムアップで起こしています。
今回は、私自身の事例を交えながら 「ボトムアップでプロジェクトを起こし成功に導くための進め方のコツ」について紹介します。
ボトムアッププロジェクトを起こす意義

ボトムアップアプローチとは何か?
組織は、トップダウンで ものごとが進むように設計されています。
だから階層構造になっているのですよね。
ボトムアップとは、組織の最前線で働く社員からの意見や提案を尊重し、それに基づいて意思決定や変革を進めるアプローチです。
ボトムアップでは、現場の声が重要視されます。
現在の課題は複雑になっており、特に組織の最前線はトップマネジメントからは見えにくくなっています。
この乖離を埋めるのが、ボトムアップアプローチです。
ボトムアッププロジェクトの意義
ボトムアッププロジェクトとは、現場で働いている社員が主体的にアイデアを提案し、組織全体の変革や改善を目指す取り組みを指します。
そもそも、多くの問題は現場にあります。
そして、現場には日々の業務を通じて得られる貴重な知見や情報が蓄積されています。
実際の課題に即したアイデアが生まれる可能性が高いのです。
また、ボトムアッププロジェクトは、現場レベルでの課題解決や新しい価値の創出を可能にするため、組織の活力を高めることができます。
例えば 私が在籍していた会社では、多くのボトムアッププロジェクトが普段から動いています。
世界一を走り続ける理由のひとつですね。
一歩踏み出すためのボトムアッププロジェクトの進め方
一歩踏みだす勇気を持とう
前述したように組織にとっても ボトムアッププロジェクトは重要です。
とはいえ、1個人から プロジェクトを起こすのは 躊躇しますよね。
「何言っているんだ」マネジメント層から指摘されるかもしれません。
でも、少し考えてみてください。
組織の中で気づいているのは 最前線のあなただけかもしれないのです。
あなたが一歩踏み出せば、組織の問題を 根本から解決できるのかもしれません。
そこからアイデアが拡がり、突き抜けたビジネスモデルができるのかもしれません。
アイデアは 社内に眠っている。
それは、あなたのアイデアなのかもしれないのです。
私の実施事例、少し紹介します。
私が所属していた分野は、デジタルとは無縁の世界でした。
全て、実験で評価です。
当然、何をするのも時間がかかりますよね。
「エンジアリングの力・デジタルの力でなんとかならないのか」これが私の最初の問題提起です。
当時は、私はマネージャー職ではありません。
1個人、ボトムアップで プロジェクトを起こしています。
最終的な結果は、どうなったか。
海外で賞もいただいたビジネスモデルになっています。
こんな経験を持つ私から、ボトムアッププロジェクトの進め方について「3つのコツ」を紹介します。
- アイデアを膨らませ、仲間を見つける
- 構想ができたら、一気に畳み掛ける
- 早々に実績をつくりスパイラルな流れを作る
以下3つについて、紹介したいと思います。
アイデアを膨らませ、仲間を見つける
アイデアを見つけた時、まず最初に相談するのは 上司でしょうか?
改善・改革レベルならば、特に問題はありません。
でも抜本的なアイデアの場合は 避けた方が良いです。
上司は、現在の業務・組織を作ってきた人たちです。
なので、過去の成功体験から ものごとを考えます。
もちろん、上司により反応は異なりますが、多くの場合 否定的な態度を取るものです。
「できるわけない」
思いついたアイデアを提案した時に言われた経験ありませんか?
まずは、あなた自身で アイデアを膨らましましょう。
そして、アイデアの検証をするのです。
既存の業務に影響しない範囲で、どれほどのインパクトを与えることができるのか 簡易な方法で検証しましょう。
本格的な仮説検証をするのは、もっと後で十分です。
まずは、実現の可能性を検証します。
そして、その結果を仲間と共有します。
あなたのアイデアにインパクトがあれば、必ず賛同する人はいます。
ここでいう仲間は、同じ部署・組織である必要はありません。
影響を与えることができる他の部署・組織の人でも良いです。
そして、仲間と議論し アイデアをさらに膨らませ、検証範囲を広げていきます。
私の事例では、商品力をデータで説明できないか、ひたすら測定機器でデータを取っていました。
データになれば、デジタル化につながりますよね。
地味な作業をすること半年、ある事実に気づきました。
仲間と共有し、一気にアイデアは昇華していきました。
構想ができたら、一気に畳み掛ける
ある程度 仮説検証で手応えを感じたら、仲間と共に実際に使ってみましょう。
実際の業務に適用するのです。
そして、周囲の反応を確認します。
また、並行して 仲間とアイデアを膨らまし、適用できる範囲をどんどん増やしていきます。
できる範囲で 技術開発も進めます。
そして、簡易の仮説検証も継続します。
ここまでくると、アイデアは ある程度の規模になり、構想が出来上がっていますよね。
いよいよ構想をぶち上げましょう。
そして、一気にボトムアッププロジェクトとして始めます。
実際に検証したした成果も 既にあります。
プロジェクトを阻止することは、もはや できない状況になっているはずです。
私の事例では、商品力とデータをセットにして話すことを始めました。
選択する時にデータを使うことを実務でも実施しました。
並行して、データを任意にいじって「見せる技術」を開発しました。
要は「こうなれば商品力が上がりますよね」を目にみえる形にしています。
ここまでアイデアが膨らめば、適用できる範囲は いっぱいあります。
後は、プロジェクトにして予算確保という段階ですよね。
早々に実績をつくりスパイラルな流れを作る
構想段階で、実際の業務に適用して検証しています。
そして、プロジェクトとしてスタートしました。
ここからは、適用範囲を増やしていきます。
早々に実際の業務に利用しながら、実績を挙げていきます。
並行して、さらに適用範囲を拡げるアイデアを模索していきます。
本格的に技術開発もします。
また、さらに仲間を増やしていきます。
要は、早々に実績を挙げながら、スパイラルに昇華していく流れを作っていくのです。
私の事例では、最初は3名から開始しています。
プロジェクトの最終段階では、100名を超える仲間と共に 実施していました。
まとめ
今回は、私の在職中の経験から「ボトムアップでプロジェクトを起こし成功に導くための進め方のコツ」について紹介しました。
ボトムアッププロジェクト、回転が回り出せば 好循環が生まれます。
現場の問題であれば、周りの人は全て当事者なのです。
まずは、あなたが一歩踏み出すこと。
必ず何かが変わります。
さて、今回は「ボトムアッププロジェクトの進め方」について記載しましたが、実際には「立ち上げ方」も重要ですよね。
以下の記事では「ボトムアッププロジェクトの立ち上げ方」について紹介していますので、こちらもぜひ併せて読んでみてください。
投稿記事:思いを実現する!ボトムアッププロジェクトの立ち上げ方法とは