業務改革のベースライン!業務標準をわかりやすく作成する方法とは
(2024/6/6 更新しました)
うちの会社の業務標準(マニュアル)わかりにくいな、こんなことで困っていませんか?
業務の標準化は、業務品質の安定的な維持につながります。
そして、業務の見える化でもあり 業務改善・業務改革のベースラインでもあります。
今回は、私の経験から 業務改革へ導く業務標準の作成のポイントついて 紹介したいと思います。
目次
業務標準(業務マニュアル)とは
製造業であれば、作業標準 策定していると思います。
では、オフィスでの業務標準 備えているでしょうか?
業務標準は、文書であり 読むことによって 目的を果たします。
新たな担当者が業務をする場合、担当が変わった場合に利用されるものですよね。
要は、早く戦力になってもらうためのものです。
また、今まで行ってきた改善・暗黙知を、一旦 見える化することです。
そして、業務標準は 組織内で共有し 次の改善を促すために策定するものです。
要は、業務改革のベースラインになるものです。
今や5年も同じ業務をし続けることはないと思います。
業務の標準化が大切である所以です。
ならば、皆がわかりやすい文書を 作成する必要がありますよね。
でも、読んでもわからない業務標準 結構あるのです。
業務標準が なぜわかりにくいのか
私自身 業務標準を作成した経験もありますし、多くの業務標準を見ています。
私の経験から、わからない業務標準のパターンは 以下3つです。
- つながりがわからない
- 目的がわからない
- 成果物がイメージできない
以下 順番に説明します。
つながりがわからない
業務標準、文章で書きます。
通常①②と数字で順番つけて、策定しますよね。
なので、実施時期の前後関係はわかります。
でも、実際の業務 並行して行うことが多いです。
③の業務の前工程は、①の場合もあります。
この関係がわからない業務標準 意外と多いのです。
唐突に記載されている業務、自分自身でつなぐ必要がありますよね。
知らない、あるいは 初めての業務では、理解するのは 難しいのです。
目的がわからない
通常、完結に文書化します。
5W1H 基本だと思います。
でも、Why(目的)記載していますか?
手順が記載されているだけの業務標準になっていること 多いです。
何のためにやらないといけないのか、成果物の質にも影響します。
それと、目的がわからなければ その業務の存在意義もわかりません。
作成した当初は分かっていても、引継ぎの繰り返しにより やがて失っていきます。
業務改革で業務を廃止してしまい大騒ぎ という事例も 結構見てきています。
成果物がイメージできない
成果物を文章で書くと、項目の羅列になりますよね。
多分、最低限やることを記載していると思います。
項目の羅列だけでは、中身がイメージできません。
結局、過去の事例を探すというムダな時間を使うことになります。
業務標準をわかりやすくするポイント
これをすれば わかりやすくなるポイントを 3つ紹介します。
これだけで、大きく変わると思います。
- 業務フロー図を作成・添付する
- 業務フロー図に沿って、文書化する
- 成果物の実例を添付する
業務フロー図を作成・添付する
業務は、フローです。
先ずは、業務フロー図作成しましょう。
策定方法については、以前の投稿を参照ください。(下に、投稿記事記載します)
作成することにより、IN・処理・OUTの関係が明確になります。
前後工程がわかり、成果物がどう処理されるか 理解ができます。
業務フロー図に沿って 文書化する
明確になったIN・処理・OUTの関係を 文書化します。
いつ・○○を受けて・○○を活用して○○書類を作成し・○○の手段で○○に送付する
業務フロー図から、ここまでは書けますよね。
今の業務標準どうなっていますか?
以下になっていませんか?
いつ・○○書類を作成し・○○に送付する
全然違いますよね。
あとは、これに目的を追加します。
○○のために・いつ・○○を受けて・○○を活用して○○書類を作成し・○○の手段で○○に送付する
これで、文書化は 完成です。
随分わかりやすくなったと思います。
成果物の実例を添付する
業務標準、普通は、機密文書です。
ノウハウの塊ですので、関係者以外はアクセスできないですよね。
実際に過去に実施した優秀事例から、成果物として添付します。
全部やっていたら、時間・コストがかかります。
本当に重要な成果物に限定します。
機密に関する項目があれば、その部分は消せば良いです。
また、今は電子ファイルですよね。
イメージがわかる言葉に修正すれば良いのです。
あくまで、成果物のイメージが理解できることです。
以上、挙げた3つを実施するだけで、業務標準変わります。
読む側の視点で見ると、業務フロー図を見ながら 個々の業務の文章を読むことができます。
○○のために・いつ・○○を受けて・○○を活用して○○書類を作成し・○○の手段で○○に送付する
そして、添付した成果物で「なるほど。こういうものか」と 理解できます。
また、最後まで読めば、全体が理解できます。
まとめ
業務の標準化は、業務品質の確保になります。
そして、業務の見える化でもあり 業務改善・業務改革のベースラインでもあります。
今回は、私の経験から 業務改革へ導く業務標準の作成のポイントついて 紹介しました。
先ずは、わかりにくい業務標準のパターンを紹介しました。
以下、3つです。
- つながりがわからない
- 目的がわからない
- 成果物がイメージできない
そして、わかりやすくするためのポイントを 3つ紹介しました。
わかりやすくするためのポイント
- 業務フロー図を作成・添付する
- 業務フロー図に沿って、文書化する
- 成果物の実例を添付する
標準化の意義(目的)は、今まで行ってきた改善・暗黙知を、一旦 見える化することです。
そして、業務標準は 組織内で共有し 次の改善を促すために策定するものです。
要は、業務改革のベースラインになるものです。
ならば、皆がわかりやすい業務標準を作成すること 重要だとは思いませんか?。